解決事例
2026/02/16

特別受益(大学学費の負担)の主張を排斥できた事例

内容

父親(母親はすでに他界)の相続について、その子である兄弟の間で紛争となっていました。
兄は私立大の医学部を卒業、弟は私立大の経済学部を卒業していましたが、どちらの学費も父親がすべて出していました。父親の遺産分割協議の際に、弟側から、兄の方が出してもらった学費が高いため、これが「特別受益」にあたるという主張がなされました。
学費の支出が「生計の資本としての贈与」(民法903条)として特別受益に該当すれば、その分、兄がもらえる財産は少なくなります。当事務所は、兄側の代理人となり、遺産分割調停を申し立てました。
結果的には、審判官(裁判官)から、今回の学費の支出は特別受益には該当しないという心証が開示され、兄に特別受益はないという前提で調停が成立しました。

解決のポイント

・親が支出した学費が特別受益にあたるという主張は実務上少なくありません。ただし、「遺産の前渡し」と評価できるような贈与でなければ特別受益とはなりません。
・特別受益かどうかの判断基準に精通した弁護士に相談することが大切です。

(参考)民法

(特別受益者の相続分)
第903条 共同相続人中に、被相続人から、遺贈を受け、又は婚姻若しくは養子縁組のため若しくは生計の資本として贈与を受けた者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与の価額を加えたものを相続財産とみなし、第九百条から第九百二条までの規定により算定した相続分の中からその遺贈又は贈与の価額を控除した残額をもってその者の相続分とする。

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